公開日: |更新日:
PCB廃棄物についてはすでに使用・生産・輸入が法律で禁止されており、特に高濃度PCB廃棄物は北九州事業エリア(中国・四国・九州・沖縄)では2018年(平成30年)3月31日をもってJESCO(中間貯蔵・環境安全事業株式会社)での処分期間が終了している旨が、経済産業省中国経済産業局のホームページで公表されています。
低濃度PCB廃棄物の処理については、中国・四国エリアにある認定を受けた民間の処理業者にて引き続き処理を実施していますが、廃棄の終了期間が2027年(令和9年)3月31日に迫っていますので、速やかに廃棄を依頼することをおすすめいたします。
参考:経済産業省 https://www.safety-kinki.meti.go.jp/denryoku/pcb/index.htm
1938年創業。変圧器などの電気機器の製造・販売を手がける、エネルギアグループ(中国電力グループ)企業です。
平成27年9月に環境大臣より事業認可を受け、中国電力株式会社所有の機器を対象に微量PCB無害化処理事業を行なっています。
処理方法は「オンサイト式加熱強制循環洗浄法」といわれるもので、変圧器や遮断器を解体せずに微量PCBの無害化処理が可能。
また、「排水・排気ガス・副生成物が発生しない」「金属類の再利用が可能」といったメリットがあります。
昭和54年に創業した、島根県にある様々な廃棄物の処理を行っている企業です。
山陰エリア最大規模とされる4つの基幹処理工場に加え、リサイクルステーション、バイオマス施設などによる環境保全事業・リサイクル事業にも力を入れています。
当然ながら環境大臣から認定を受けており、廃油・電気機器・汚染物などあらゆる低濃度PCB廃棄物・汚染物の処理に対応。PCB処理によって排出された廃熱は発電にも利用されています。
愛媛県に本社を構える他、東京・大阪・名古屋・福岡にも支店をもつ産業廃棄物処理業者です。
低濃度PCB廃棄物処理に関しては、2018年(平成30年)3月30日に環境大臣認定を取得しています。
合計300klというPCB専用貯蔵タンクや、天井クレーン、専用フォークリフトなどを完備し、ほとんどすべての低濃度PCB廃棄物の処理が可能という、日本最大規模とされるPCB処理施設を有しています。
昭和50年創業の廃棄物処理業者です。
PCB廃棄物処理については、2020年(令和2年)3月31日に環境省より低濃度PCB廃棄物無害化処理の認定を取得。
低濃度のPCB廃油・PCB汚染物・PCB処理物に対応しており、処理方法はロータリーキルン・ストーカ式焼却炉及び固定床炉による焼却処理を行なっています。
島根県が創設した、「産業振興と雇用創出の推進」を目的とした融資制度です。利用される資金をメニュー化することで企業が活用しやすいように工夫されています。
メニュー枠は「人材投資・働き方改革等生産性向上枠」「観光施設等整備枠」「地域商業等整備枠」「海外展開枠」「環境対応枠」の5つ。PCB廃棄物は環境対応枠に分類され、企業や組合を対象に、PCB廃棄物の運搬や処理、対象設備の買換えに係る事業に融資しています。
環境対応枠:PCB廃棄物の処理(運搬を含む)及び対象設備の買換えに係る事業
環境対応枠: PCB廃棄物の処理(運搬を含む)、対象設備の買換え
融資限度額:設備資金80,000千円、運転資金50,000千円
情報参照元:島根県公式HP「島根県まち・ひと・しごと創生資金」
PCB廃棄物の収集運搬費用や処分費用の一部を軽減してくれる制度です。独立行政法人環境再生保全機構が運営するPCB廃棄物処理基金や国庫補助金をもとにしており、中小企業者や法人、個人が対象。軽減率は個人が95%、中小企業者や法人が70%となっています。
対象となるPCB廃棄物はトランス類やコンデンサ類、PCB油類、安定器・汚染物、保管容器など。JESCOが処理する高濃度PCB廃棄物に限定されています。
トランス類、コンデンサ類、PCB油類、安定器等・汚染物、保管容器
※ JESCOにおいて処理する高濃度PCB廃棄物のみが対象
情報引用元:環境省「中小企業者等の軽減制度について」
「中小企業者等が保管するPCB廃棄物の処理費用の軽減」や「PCB廃棄物を処理する際の周辺の環境状況の監視・測定」、「安全性確保のための研究・研修の促進」、「代執行における処分等措置に要する費用の軽減」を目的に設けられました。
国や都道府県からの補助金と民間からの出えん金によって造成されており、独立行政法人環境再生保全機構が運営。「中小企業者等軽減制度」などの軽減事業や代執行事業などに活用されています。
情報参照元:独立行政法人環境再生保全機構「PCB廃棄物処理助成業務」
中国地方であれば中国地方にあるPCB処理業者、四国地方であれば四国内にあるCB処理業者に依頼することがもっともコストが安く済むイメージがあるかもしれませんが、他県でも実績のある大手企業の場合、より効率的な運搬計画の立案などをしてくれることもあり、必ずしも近い=安いとはいいきれません。
PCB処理の見積もりも出す際には、距離が近い業者だけでなく他のエリアの業者にも依頼することで、最適な処分方法が見つかる可能性があるのです。
なんとなく近隣の産廃業者を選びがちですが、期限や予算組みを考えると、短期間で確実に処理を完了させられる可能性の高い事業者への依頼がおすすめです。
その指標として、処理能力の高い業者(グループ単位)上位3社(※1)をピックアップしました。低濃度PCB処理における「ビッグスリー企業」への依頼を視野に入れ、スムーズにPCBの廃棄を完了させてしまいましょう。
※1 2021年3月時点、当サイト調べによる。PCB廃油・処理物の1日あたり処理量が最も多い企業およびグループ
※2 2021年3月時点、当サイト調べによる。処理場ひと施設あたりのPCB廃油・処理物の1日あたり処理能力が最も高い