公開日: |更新日:
PCBは処理する必要がある危険な化合物です。PCBは一昔前まで色々な設備に使われる万能な化合物でした。
ポリ塩化ビフェニル廃棄物、通称PCB廃棄物は絶縁性や不燃性がある化合物として、技術の発展に役立ってきたのです。
しかし、PCB廃棄物は高濃度も低濃度も全て人に対して毒性があるのが次々と分かり、現在では国内で使用することも製造することも禁止されています。法律で定められた処分期間を過ぎると、罰金や懲役などの罰則があります。
参考:経済産業省 https://www.safety-kinki.meti.go.jp/denryoku/pcb/index.htm
杉田建材では、低濃度PCB汚染物の無害化を市原サーマルセンターで行っています。
市原サーマルセンターには固定床炉とストーカ式炉があり、前作業で詰め替えやプレスをした低濃度PCB廃棄物を焼却しています。残った廃棄物については安定型最終処分場へと運んで適切に埋立処理し、処分後の管理も綿密に行い安全性を確保しています。
J&T環境では、横浜エコクリーンで低濃度PCB廃棄物、東京臨海エコクリーンで微量PCB廃棄物の取り扱いを行っています。
横浜エコクリーンでは、廃棄物を焼却させる際に出た廃熱を利用して発電をしています。さらに、地球温暖化防止の観点から、廃棄物のリデュースやリサイクルの事業も展開しており、グループ全体で社会に貢献できるよう推し進めています。
群桐エコロでは、廃油・配電機器・汚染物・その他のPCB処理物の処分を行っています。
群馬ハイブリッドクリーンセンター内にある1号炉、ロータリーキルンでは低濃度PCB廃油やその他の低濃度PCB含有汚染物を焼却しています。2・3号棟にある固定床炉に関しては、処理サイズが国内でも有数の大きさを誇るサイズとなっていて、大きめでも難なく処理ができます。
赤城鉱油では、処理場にロータリーキルン炉と固定床炉があり、トランスやコンデンサなどの大型機器もそのまま処理ができるようになっています。
また、処理時に発生した熱は、自家発電や再生油製造にサーマルリサイクルが可能です。さらに、燃え殻についても、再生砕石や人口砂としてマテリアルリサイクルし、環境に優しい活動を続けています。
東京鐵鋼は、1600度の高温溶融機能を有した製鋼用電気炉を使って、低濃度PCB物質の無害化処理をしています。
また、無害化の処理を行った後は完全再資源化を目指し、埋め立てる廃棄物を少しでもなくして環境保全に努めています。混合物などの難しい処置が必要な品目も、破砕や選別によりワンストップでリサイクルが可能となっています。
エコシステム千葉は30年以上廃棄物処理を行ってきた会社で、低濃度PCB廃棄物に関してもノウハウを生かして処理にあたってくれます。
処理場はクローズド温式排ガス処理が採用されていて、ハロゲン成分や酸性ガス成分を取り除くことができます。処理された排ガスが煙突より放出されるので、環境にも優しく安全に排ガスを排出することが可能です。
公益財団法人 東京都環境公社が実施する補助事業です。PCB廃棄物の早期適正処理を目的に処理経費の一部を補助しています。
なお、申請受付期間は令和8年3月31日(必着)なっていますが、予算の範囲を超えた日をもって受付を停止してしまうため注意が必要。単年度ごとの予算管理により年度途中で受付を停止することがあります。
※消費税及び地方消費税は助成対象経費に含みません。
助成対象経費の合計額の1/2(別途限度額あり)
情報引用元:東京都環境公社「東京都微量PCB廃棄物処理支援事業助成金交付申請の手引き」
独立行政法人環境再生保全機構が運営するPCB廃棄物処理基金及び国からの国庫補助金からPCB処理費用の一部を補助する制度です。中小企業等や法人、個人などを対象に、トランス類やコンデンサ類、PCB油類などのPCB廃棄物の処理にかかる費用を軽減してくれます。
軽減される額は中小企業者や個人事業主、法人が70%。何らかの理由により軽減対象となるPCB廃棄物を保管することン位なった個人などには95%の処理費用軽減があります。
トランス類、コンデンサ類、PCB油類、安定器等・汚染物、保管容器
※ JESCOにおいて処理する高濃度PCB廃棄物のみが対象
情報引用元:環境省「中小企業者等の軽減制度について」
近距離にある業者は魅力的なものです。
しかし、トータルコストやサービス面を見たときに果たしてお得といえるのでしょうか。
というのも、低濃度PCB廃棄物の処理業者と一口にいってもピンキリで、近いから安い、遠いから高いというわけではないのです。
スムーズな処理計画を立ててくれる大手企業なら、長距離分のコストがかかるとしても、価格に見合うサービスが受けられ、マイナス分を埋められる可能性は十二分にあります。処理能力が高い業者なら処分期間が迫っていても慌てずに済むので、関東地方以外の業者も検討してみてはどうでしょうか。
なんとなく近隣の産廃業者を選びがちですが、期限や予算組みを考えると、短期間で確実に処理を完了させられる可能性の高い事業者への依頼がおすすめです。
その指標として、処理能力の高い業者(グループ単位)上位3社(※1)をピックアップしました。低濃度PCB処理における「ビッグスリー企業」への依頼を視野に入れ、スムーズにPCBの廃棄を完了させてしまいましょう。
※1 2021年3月時点、当サイト調べによる。PCB廃油・処理物の1日あたり処理量が最も多い企業およびグループ
※2 2021年3月時点、当サイト調べによる。処理場ひと施設あたりのPCB廃油・処理物の1日あたり処理能力が最も高い