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高圧トランス

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高圧トランスとは

高圧トランスとは、変圧器の一種です。変圧器のことをトランスと言い、高圧トランスは、高圧下で使用されます。高圧トランスとPCBの関係性や処理の仕方について、わかりやすくまとめました。

高圧トランスの用途

高圧トランス(高圧変圧器)は、電気を使用するときに決まった規格の電圧に対して、必要に応じて降圧・昇圧を行い、二次電圧を出力する機器です。主に工場・病院・商業施設など大規模な電力消費施設によく使用されています。

特に、医療用機器に使用されている高圧トランスは、入力側の電気がダイレクトに出力側へ流れないよう、絶縁機能は欠かせません。もしPCBが絶縁体に使われているのであれば、新しい高圧トランスを導入し、これまで使用していたものは適切に処理しましょう。

高圧トランスにPCBが含まれているかどうかの判断基準

PCBが含まれているかどうか?は高圧トランスの製造時期をチェックしましょう。高圧トランスの機種によっては使われていないものもあります。PCBは昭和5年以前には実用化されていませんでしたが、昭和6年〜27年頃にかけて海外メーカーが実用化しはじめています。PCBを使った高圧トランスが製造中止されたのは、昭和50年以降になるため、以下の基準を踏まえて探す必要があります。

たとえば50KVAの高圧トランスの場合、約115kgのPCBが使用されていると言われています。鉄道用機器の高圧トランスは昭和48年から1年ほど製造されていたため、物によっては含まれている可能性もあるかもしれません。

高圧トランスに含まれるPCBの処理方法

高圧トランスにPCBが含まれている場合、継続使用によって環境汚染や健康被害が発生する可能性があるため、適切な処分が必要です。PCBの処置は保管している事業者の責任で、処理期限内に適正に処分が求められています。自治体や行政の指示に従い、手順に沿って処理業者に依頼して対応。都道府県によっては施設が限られているため、期限内に対応できる業者に依頼し、期限内に処分しましょう。

現在開発されている高圧トランスは、省エネ性能や安全性も検討したうえでつくられているので、PCBが混入する可能性はほとんどありません。ただし、変圧器の平均寿命は約20年といわれているため、時期が来たら新しい物に随時交換することをおすすめします。

PCB抜油後のトランス容器・部品の処理

PCBが含有されている高圧トランスからPCBを抜油したとして、その時点では高圧トランス自体がPCBに汚染されている状態になっており、処分や廃棄についても適切な処理が求められます。

ここではPCBを抜油した後の高圧トランス(PCB汚染物)について、容器や部品の処理方法として推奨されるものをまとめましたので、参考にしてください。

機械化学分解

機械化学分解とは、メカノケミカル反応と呼ばれる原理を活用して、機械的エネルギーを付与した粉砕操作によって対象物を非加熱的に分解する方法です。生石灰や塩化カルシウムといった薬品が試薬として添加され、それらを有機塩素化合物と一緒に密閉容器へ封入することで、塩素と生石灰の化学反応で塩化カルシウムなどを生じさせて除去します。

溶融分解

溶融分解は文字通り高温で対象物を溶融させて分解する方法であり、処理対象物に対して与えられる温度は千数百度以上の高温になることがポイントです。溶融分解はPCB汚染土壌や紙くず、木くずなど色々なPCB汚染物に対して適用することが可能であり、高圧トランスの容器や部品といったものについても利用することができます。

洗浄

PCBを含有していた高圧トランスを解体して、それぞれの部材に分離した上で適切な溶剤を使って洗浄することも効果的です。なお、使用された溶剤は回収され、そこに含まれたPCBを分離・除去した後で再び洗浄用の溶剤として利用されます。

PCBは化学処理によって無害化されるため、トランス容器やの部品の処理にも効果的です。

分離

PCB汚染物に付着しているPCBを、真空加熱炉の中で熱して蒸発させることで除去する方法です。洗浄では対応困難な、複雑な内部構造を有する柱上トランスやコンデンサといった電気機器に対しても有効であり、また容器をリサイクルすることもできます。

気化したPCBは液体として回収し、改めて化学処理によって無害化します。

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