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PCB使用機器は、廃棄物処理法によって適正保管が義務付けられています。ここでは、PCB使用機器を適正保管するにあたって知っておきたい保管方法の基準や表示方法、管理責任者の設置が必要なケースについてまとめました。
PCB廃棄物は、廃棄物処理法で定められている「特別管理産業廃棄物保管基準」に従って保管する必要があります。PCB廃棄物を保管するにあたって遵守すべき、特別管理産業廃棄物保管基準の内容は以下の通りです。
引用元:低濃度PCB廃棄物早期処理情報サイト「処分に向けた手続」
PCB廃棄物を保管する際は、これがPCB廃棄物であること、ここにPCB廃棄物が保管されていることを示さないといけません。表示方法としては「PCB含有ステッカーの貼り付け」「掲示板の設置」などがあげられます。
PCB含有ステッカーを使って表示する場合は、PCBを含有していることが分かるように機器本体や容器に貼り付けます。使用中または電気室などで保管している機器は感電の恐れがあるため、電気主任技術者や保安点検者などの専門家に貼り付けを依頼するようにしましょう。PCB含有ステッカーは自社で作成しても問題ありませんが、東京都環境局の窓口や郵送でも配布されています。
掲示板を設置する場合、掲示板の大きさは縦・横それぞれ60cm以上必要です。また、見えやすいように保管倉庫のドアの前面に貼り付けます。掲示板は自社で作成するか、または日本電気協会や関東電気協会事業部で販売されているものを利用しましょう。
使用済みのPCB使用製品等を保管している場合、廃棄物処理法第12条の2第8項により当該事業場ごとに特別管理産業廃棄物管理責任者の設置が義務付けられています。特別管理産業廃棄物管理責任者を務められるのは、廃棄物処理法施行規則第8条の17で定められている資格保有者、または特別管理産業廃棄物管理責任者に関する講習会の受講修了者です。
特別管理産業廃棄物管理責任者は、使用の中止や保管場所を変更する際にPCB廃棄物が紛失しないよう、保管状況や数量を把握している必要があります。また、PCB特別措置法に基づいて保管状況等の届け出を行なわなければいけません。
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※1 2021年3月時点、当サイト調べによる。PCB廃油・処理物の1日あたり処理量が最も多い企業およびグループ
※2 2021年3月時点、当サイト調べによる。処理場ひと施設あたりのPCB廃油・処理物の1日あたり処理能力が最も高い