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PCB(ポリ塩化ビフェニル化合物)は、「沸点が高く溶けにくい」「熱で分解しにくい」「電気絶縁性が高い」などの特性から、電気機器の絶縁油、加熱・冷却用熱媒体、感圧複写紙などに利用されてきました。
一方で脂肪に溶けやすいことから人体に悪影響を及ぼす危険性があるとされ、国内ではすでに使用・生産・輸入が法律で禁止され、処分期限も明記されています。
東北を含む北海道(室蘭)事業エリアでは、高濃度PCB廃棄物の処理は2022年(令和4年)3月31日まで、低濃度PCB廃棄物についても2027年(令和9年)3月31日までと定められており、この期限を過ぎると罰金や懲役などの罰則の対象となるため、できるだけ早く廃棄を依頼する必要があるのです。
参考:経済産業省 https://www.safety-kinki.meti.go.jp/denryoku/pcb/index.htm
引用元:エコシステム秋田
https://www.dowa-eco.co.jp/EAK/service
エコシステム秋田は40年以上にわたって有害廃棄物処理を担っており、秋田県の優良産業処理業者にも選定されています。
PCB処理については、2011年11月から微量PCB廃油の認定を取得しており、さらに2020年にPCB廃棄物の認定も取得。絶縁油・電気機器・汚染物・処理物など、様々なPCB廃棄物の処理に対応しています。
引用元:ユナイテッド計画
http://www.united-k.jp/waste/pcb.html
ユナイテッド計画は、秋田県潟上市にある産業廃棄物処理業者です。
PCB処理は、2014年(平成26年)11月に低濃度PCB廃棄物における環境大臣認定を受けており、ロータリーキルン式焼却溶融炉方式によって無害化処理を行なっています。
なお、産業廃棄物処理業と土木工事業を両輪で担っており、それぞれ関係が深いことから、リサイクルにも力を入れています。
引用元:エコシステム小坂
https://www.dowa-eco.co.jp/EKS/facility
エコシステム小坂は、日本国内のみならず世界中に拠点をもつDOWAエコシステムグループのグループ企業です。
産業廃棄物の処理能力は国内最大級といわれており、PCB廃棄物処理についても2014年12月に低濃度PCB廃棄物無害化処理の大臣認定取得、ほぼすべての品目の処理が可能です。
グループ企業としてのスケールメリットを活かし、営業・運搬・処理工場が一体となって安全にPCB処理を実施してくれます。
引用元:クレハ環境
https://www.kurekan.co.jp/treatment/iwaki.html
クレハ環境は、福島県いわき市に本社を構える他、宮城県・東京都・茨城県・神奈川県・愛知県にも事業所を展開してる廃棄物処理業社です。
北海道・東北・関東・東海地域の廃棄物処理を担っており、低濃度PCB廃棄物処理についても2011年2月に環境大臣より無害化処理認定を取得(2020年3月に再度取得)。
低濃度PCB廃棄物の調査から処理計画の立案、無害化処理までを一貫して任せることができます。
環境測定や分析業を行っており、令和3年1月18日に低濃度PCB廃棄物の無害化処理施設の環境大臣認定を受けました。
洗浄基を3基有しており、気化溶剤循環洗浄法による処理を行っています。2日間で最大24台分の変圧器の処理が可能。電気機器やOFケーブルに使用された絶縁油で、微量PCBが塗布されたものや染み込んだものを含む廃棄物が対象です。
福岡県いわき市において24時間稼働で1日48tまでの紙くずや木くず、繊維くずといったPCB汚染物の処理を行っているPCB処理施設です。日本製紙グループの一員としてノーカーボン紙の生産などを行う専門工場として昭和44年に設立され、2022年からは還元熱化学分解方式(ジオスチーム方式)を用いた低濃度PCB処理施設としても大臣の認可を受けています。
収集運搬にも対応しており、問合せについては日本製紙グループの公式HPから行うことが可能です。
PCB会期物の期限内処分を目的として福島県が行っている補助金事業です。福島県の区域内に対象機器を保管または保有している対象者に、PCB分析にかかる費用の一部を負担してくれます。
なお、交付決定の通知を受ける前に着手した事業については交付対象外となるため注意しましょう。また、補助事業は県の予算範囲内で行われています。そのため、予算の範囲を超えると補助要件の満たしていても、補助金を受け取れない場合があります。
福島県の区域(福島市、郡山市及びいわき市を除く。)内に対象機器を保管又は所有している中小企業者、個人事業主、中小法人、中小企業団体等、個人、破産管財人
PCB分析に必要な委託料(分析、試料採取、試料運搬の経費等)
対象経費の1/2と、基準額(15千円)に検体数を乗じた額とを比較して少ない方の額
情報参照元:福島県公式HP「【募集中】福島県PCB汚染機器分析支援事業の募集について」
環境省が実施している補助事業であり、独立行政法人環境再生保全機構が運営するPCB廃棄物処理基金及び国からの国庫補助金からPCB廃棄物の処理費用を補助しています。
対象となるのはトランス類やコンデンサ類、PCB油類といったPCB廃棄物。中小企業者や法人、個人など条件を満たした場合に補助金が支払われます。
なお、申込については、具体的なPCB廃棄物処理契約手続きの前にJESCOから案内があります。案内がない場合には補助適用外となっています。
トランス類、コンデンサ類、PCB油類、安定器等・汚染物、保管容器
※ JESCOにおいて処理する高濃度PCB廃棄物のみが対象
情報引用元:環境省「中小企業者等の軽減制度について」
PCB廃棄物処理を依頼する際には、業者の所在地のみならず、費用や処理能力といった様々な点を考慮すべきです。
例えば、近場であっても処理品目が少ない場合、複数の業者に依頼しなければならないという手間が発生しかねません。
そのため、まずは東北エリアだけでなく全国の業者に対して見積もりを依頼し、トータルコストや運搬も含めた期間など、総合的な評価で最適な業者を選ぶことをおすすめします。
なんとなく近隣の産廃業者を選びがちですが、期限や予算組みを考えると、短期間で確実に処理を完了させられる可能性の高い事業者への依頼がおすすめです。
その指標として、処理能力の高い業者(グループ単位)上位3社(※1)をピックアップしました。低濃度PCB処理における「ビッグスリー企業」への依頼を視野に入れ、スムーズにPCBの廃棄を完了させてしまいましょう。
引⽤元:オオノ開發 https://www.ohno-as.jp/frep/
全国
※日本各地に支店あり
(東京、大阪、福岡、愛媛)
引⽤元:クレハ環境 https://www.kurekan.co.jp/treatment/iwaki.html
北海道、東北、関東、東海
引⽤元:エコシステム秋田 https://www.dowa-eco.co.jp/EAK/pub
公式サイトに記載無し
※1 2021年3月時点、当サイト調べによる。PCB廃油・処理物の1日あたり処理量が最も多い企業およびグループ
※2 2021年3月時点、当サイト調べによる。処理場ひと施設あたりのPCB廃油・処理物の1日あたり処理能力が最も高い