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低濃度PCBを処理する際、まずはPCBが含まれているかどうかの分析作業が必要になります。
低濃度PCBが含まれている場合は業者に処理を相談し、日程調整を行ったうえで、現地調査が実施されます。現地調査では対象となるPCB廃棄物の大きさや解体の有無、処理場までの運搬距離、破損・漏れなどを確認し、見積もり金額を提示。その後、業者と契約・引き取りという流れになります。
低濃度PCBの処理には、最低4ヶ月はかかると見込んでおきましょう。時間がかかる要因としてはPCBの含有分析が必要になるほか、業者の選定や現地調査など、時間を要する部分がいくつもあるためです。また、低濃度PCBは重い電気機器のなかに入っていることが多く、運搬のためのクレーンの手配や道路の使用許可の取得などが必要になる場合もあります。
今すぐに処理できるものではないため、PCBの疑いがある時点で早めに業者に相談することが重要です。
低濃度PCBは重量物に含まれていることが多く、なかには重さが数百キロに及ぶものもあります。そういった重量物は処理費が高額になるため、予算取りの工程も必要となり、より計画的なスケジュールが求められます。
現在はPCB廃棄物の処理を後押ししようと「中小企業者等の軽減制度」「PCB廃棄物処理基金」などの補助制度もあり、本来の処理費用よりも負担が軽減されています。ただし、これらの補助制度をいつまで利用できるかは分かりません。
PCB廃棄物の処理が進めば将来的に補助制度がなくなる可能性もあるため、制度を利用できるうちに対応することをおすすめします。
低濃度PCBには処理期限が決まっており、期限を過ぎても未処理のままだと法で罰せられる可能性があります。また、対応できる業者の変化や自社の事業変更に伴う対応を求められる場合もあるため、早めに調査・処理を行うことが大切です。
低濃度PCBの処理には時間がかかることを十分に理解したうえで、余裕を持って計画的なスケジュールを立てるようにしましょう。PCBの分析や収集運搬・処理をそれぞれ別の業者に依頼すると余計な時間やコストがかかるため、ワンストップで対応してくれる業者がおすすめです。
なんとなく近隣の産廃業者を選びがちですが、期限や予算組みを考えると、短期間で確実に処理を完了させられる可能性の高い事業者への依頼がおすすめです。
その指標として、処理能力の高い業者(グループ単位)上位3社(※1)をピックアップしました。低濃度PCB処理における「ビッグスリー企業」への依頼を視野に入れ、スムーズにPCBの廃棄を完了させてしまいましょう。
※1 2021年3月時点、当サイト調べによる。PCB廃油・処理物の1日あたり処理量が最も多い企業およびグループ
※2 2021年3月時点、当サイト調べによる。処理場ひと施設あたりのPCB廃油・処理物の1日あたり処理能力が最も高い