PCB廃棄物処理基本計画とは

PCB廃棄物処理基本計画とは

PCB廃棄物処理基本計画は、2003年4月にPCB廃棄物の適正に処理を推進するため、環境省によって策定されました。
基本計画には以下の内容が記載されています。

• ポリ塩化ビフェニル廃棄物の発生量、保管量及び処分量の見込み
• ポリ塩化ビフェニル廃棄物の処理施設の整備、その他ポリ塩化ビフェニル廃棄物の確実かつ適正な処理を確保するために必要な体制に関する事項
• ポリ塩化ビフェニル廃棄物の確実かつ適正な処理の推進に関し必要な事項

また、5年毎に計画の見直しを行うほか、PCB廃棄物の処理体制の整備状況などを考慮し必要な見直しも行うこととしています。

情報参照元：環境省「ポリ塩化ビフェニル廃棄物処理基本計画の策定について」

なお、基本計画は2022年5月に変更されており、「高濃度PCB廃棄物について、事業終了準備期間も活用して処理を行う」ことを発表しています。そのため、北九州事業対象地域で事業終了後に発覚した変圧器やコンデンサーについては、大阪事業所や豊田事業所で広域処理を実施することになりました。

情報参照元：環境省「ポリ塩化ビフェニル廃棄物処理基本計画の変更等について」

高濃度ポリ塩化ビフェニル廃棄物処理実行計画の策定

2016年5月にはPCB特措法が改正されており、基本計画に基づいた実行計画を策定。各省庁では保管する高濃度PCB廃棄物や使用製品の処分委託や措置を早期に行えるよう、必要な事項を実行計画に定めています。そのため、環境省や経済産業省のほか、警察庁や金融庁、法務省や国土交通省などでも実行計画を策定しています。

環境省高濃度ポリ塩化ビフェニル廃棄物処理実行計画

「環境省高濃度ポリ塩化ビフェニル廃棄物処理実行計画」は、2016年12月に環境省によって策定されました。
環境省の実行計画には、

• 環境省で届出を行っているPCB廃棄物やPCB使用製品の網羅的な調査・把握
• PCB廃棄物及びPCB使用製品の掘り起こし調査を平成28年度内に改めて実施
• 国立環境研究所及び環境再生保全機構のPCB廃棄物・PCB使用製品の処理状況を把握

などの措置のほか、保管事業者へ向けた効果的な情報発信や処分期間の末日が迫っている地域への重点的な情報発信、ウェブサイトコンテンツの作成・リーフレットの作成、経済産業省と連携して事業者向けの説明会を開催する旨が記載されています。
さらに、実施状況の点検や、低濃度PCB廃棄物でも掘り起こしを含めた同様の措置をとる旨も記載されています。

情報参照元：環境省「環境省高濃度ポリ塩化ビフェニル廃棄物処理実行計画」（平成28年12月）

経済産業省高濃度ポリ塩化ビフェニル廃棄物処理実行計画

「経済産業省高濃度ポリ塩化ビフェニル廃棄物処理実行計画」は、2016年12月に経済産業省によって策定されました。
経済産業省の実行計画には、

• 既届出分の早期処理の推進に向けた進捗管理
• 掘り起こし調査
• 経済産業省が所管する事業に関する業界団体等に対する周知
• 環境省と連携した事業者向け説明会の開催
• 経済産業省ウェブサイトを通じた情報発信

などの措置のほか、進捗状況と対応方針、実施状況の点検、その他の措置などが記載されています。
なお、経済産業省では2022年7月にも実行計画を策定しており、令和４年５月から令和５年度末までの期間における措置内容を記載。引き続き早期の適正処理に向けた取り組みを行う旨が示されています。

情報参照元：経済産業省「経済産業省高濃度ポリ塩化ビフェニル廃棄物処理実行計画」（平成28年 12月）

情報参照元：経済産業省「経済産業省高濃度ポリ塩化ビフェニル廃棄物処理実行計画」（令和4年7月）

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