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※引用元:一般社団法人 電線総合技術センター https://www.jectec.or.jp/densen_kiso/denryoku/3-2.html
OFケーブル(オフケーブル)とはオイルフィールドケーブルの略で、超高圧送電用のケーブルのことです。ケーブル内の絶縁油が冷却や気泡の発生防止などを担うことで、高圧の電流を流せるような仕組みになっています。ただし一部の古いOFケーブルには絶縁油中にPCBが含まれている可能性も。ここではPCBが含まれるOFケーブルの判別方法や廃棄についてまとめました。
OFケーブルからPCBが検出されたケースをチェックしてみると、微量にPCBの反応が見られるものが多いようです。特に昭和30年代~50年代に施工されたOFケーブルからはPCBの検出が見られています。製造されたのが昭和50年以前かどうかは、PCBの有無を判別する一つの基準といえるでしょう。
また、これまでの検討結果より、製造や施工中にPCBを混入させた可能性は極めて低いと考えられています。そのため、基本的にはOFケーブルの製造年月日を確認し、絶縁油を分析して判別するのがベターです。
また、合成油への混入の可能性は低いものの、鉱物油が使用されているOFケーブルにはPCBが混入している可能性があります。使用されている絶縁油の原料にも注意が必要して処理を進めましょう。
OFケーブルに低濃度PCBが含まれていた場合、事業者は廃棄物処理法第一条に基づきPCBを廃棄物として適正に保管・処理を実施します。特別管理産業廃棄物管理責任者を設置したうえで、PCB特別措置法第八条に基づき、保管の届出を提出。自己判断で処分はできず、破った場合は罰金などが科されてしまう可能性があるので、手順に従って処分してください。
OFケーブルのPCB処理費用は、一律料金ではないため、依頼する廃棄業者によって値段が変動します。会社にもよりますが、一般的には1kgあたりの処理料金が設定されており、PCBの量や総重量に比例して変動するようです。処理を依頼する業者が決定していないのであれば、量や運搬費用などを把握したうえで見積もりをとって確認してもらうことをおすすめします。
処理にかかる費用はもちろん気にかけたいところですが、どのくらいのリスクがあるのか?も意識してみましょう。処理費用がいくら低価格でも、処理方法が適切でなかった場合、責任は依頼した会社の負担になります。会社からどのように運び出すのかはもちろん、最終処分ルート決定までのプロセスも考慮しながら、処理依頼先会社を選びましょう。
なんとなく近隣の産廃業者を選びがちですが、期限や予算組みを考えると、短期間で確実に処理を完了させられる可能性の高い事業者への依頼がおすすめです。
その指標として、処理能力の高い業者(グループ単位)上位3社(※1)をピックアップしました。低濃度PCB処理における「ビッグスリー企業」への依頼を視野に入れ、スムーズにPCBの廃棄を完了させてしまいましょう。
※1 2021年3月時点、当サイト調べによる。PCB廃油・処理物の1日あたり処理量が最も多い企業およびグループ
※2 2021年3月時点、当サイト調べによる。処理場ひと施設あたりのPCB廃油・処理物の1日あたり処理能力が最も高い